ネットワークハードディスク(NAS)のOSの違いとは?

個人向けに使うネットワークハードディスク(NAS)は単なる保存用のHDDですが、企業で使用するタイプは基本ソフト(OS)が搭載されているものが大半です。
これらには一般的にWindowsを搭載したものと、Linuxを搭載したものの2種類がありますが、それぞれどのような違いがあるのでしょうか。ここでは、ネットワークハードディスク(NAS)のOSの違いについて説明していきます。

Linux OS搭載ネットワークハードディスク(NAS)の特徴

Windows OS搭載機と比べたときのLinux OS搭載ネットワークハードディスクのメリットとデメリットには、どんなものがあるのでしょうか?

メリット デメリット
  • 比較的安価にシステムが構築でき、導入しやすい
  • Windowsだけでなく、Macからのアクセスも可能
  • 多人数の同時アクセスに弱く、パフォーマンスが低下する
  • ウイルス対策をはじめ、アプリケーションの導入が難しい
  • Windowsドメインを使った大規模なネットワーク構築に手間がかかる

Linux OS搭載機の最大のメリットは、やはり導入のしやすさ、導入コストの安さが挙げられます。
しかし、大規模なネットワークでの使用は手間や管理が大変になり、同時アクセスに弱いといった一面もあります。
また、インストールできるアプリケーションソフトも制限されてしまうため、ウイルス対策をはじめとしたセキュリティ面では気を遣う必要があると言えるでしょう。

Windows OS搭載ネットワークハードディスク(NAS)の特徴

Linux OS搭載機と比べたときのWindows OS搭載ネットワークハードディスクのメリットとデメリットは下記の通りです。

メリット デメリット
  • 多人数の同時アクセスに強く、安定した動作が期待できる
  • ウイルス対策ソフト、バックアップ管理ソフトなどさまざまなアプリケーションの導入が可能
  • Active Directory(※)に対応しているため、Windowsドメインを使った大規模ネットワークでも問題がない
  • 導入費用が高くなり、導入時のシステム構築に手間がかかる
  • MacなどほかのOSのパソコンからのアクセスが難しい可能性がある

※Active Directoryとは
いわゆるディレクトリ・サービスのことで、ネットワーク上のオブジェクトを管理し、いつでも検索できるようにするサービス。Windows Server 2003などで実装されている。

このようにWindows搭載機は、大規模な社内ネットワークで威力を発揮すると言えるでしょう。同時アクセスやセキュリティ面でも強く、社内のPCがWindowsであれば連携や操作も容易なのが特長です。デメリットとしては、Linux OSと比べると導入時のコストや手間がかかってしまうことが挙げられます。

どちらを選ぶべき?

2つのネットワークハードディスクについて紹介しましたが、ではどちらを選ぶべきなのでしょうか?

比較的ネットワークが小規模で、できるだけ安いコストで導入したい場合はLinuxの方がおすすめです。1つのオフィス内や小さなグループでの使用なら十分と言えるでしょう。

一方でネットワークが大規模になり、多人数の同時アクセスや転送速度の速さ、ウイルス対策や管理のしやすさを考えると、Windowsの方が最適だと言えます。

>>ネットワークハードディスク(NAS)のラインアップはこちら

このように、それぞれのOSにメリットやデメリットがありますので、上記の内容と自分の社内環境をよく確認していただき、最適なネットワークハードディスク(NAS)を選んでみてはいかがでしょうか。
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